はじめに がんはホスピタリストの新しいフィールドになる
東 光久 福島県立医科大学白河総合診療アカデミー/白河厚生総合病院 総合診療科
1. がん診療に関する基礎知識:がん患者を受けもったら
名倉 功二 関東労災病院 救急総合診療科
[コラム] 骨髄検査はいつ行うか:必要性をまず慎重に吟味し,施行にあたっては追加検査の可能性も考慮
佐々木 裕哉 久留米大学医学部 病理学講座/竹田医師会病院 内科
[コラム] FDG-PETが日常診療で役立つことは何か:FDGの集積のみでは悪性腫瘍と良性腫瘍の鑑別はできない
油田 さや子・丸山 大 国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科
[コラム] 薬物関連顎骨壊死(MRONJ):ホスピタリストにこそ見つけてほしい無症候性の多い病態
山口 典宏 Rockefeller University, Elizabeth and Vincent Meyer Laboratory of Systems Cancer Biolog/Memorial Sloan-Kettering Cancer Center
[コラム] 化学療法施行時の投与方法:CVポートの概要,適応,合併症を中心に
江原 淳 東京ベイ・浦安市川医療センター 総合内科
[コラム] 腫瘍マーカーの正しい使い方:測定の意義を明確に説明できなければならない
後藤 悌 国立がん研究センター中央病院 呼吸器内科
2. 抗がん薬の基礎知識:治療のゴールについて繰り返しの確認,共有が重要
白井 敬祐 Geisel School of Medicine, Dartmouth-Hitchcock Medical Center
西嶋 智洋 Lineberger Comprehensive Cancer Center at the University of North Carolina
長阪 美沙子 Karmanos Cancer Institute/Wayne State University
3. 抗がん治療後のフォローアップ
①治療がひと段落した「がんサバイバー」の身体症状と社会生活
河知 あすか・清水 千佳子 国立がん研究センター中央病院 乳腺腫瘍内科
②根治不能な進行がん患者の抗がん治療の開始から中止以降まで
森 雅紀 聖隷三方原病院 緩和ケアチーム
4. 初発時から根治不能の進行がんのマネジメント
①肝がん:治療法を選択する際の決め手とは
萩原 淳司 大阪市立大学医学部附属病院 肝胆膵内科
②前立腺がん:集学的治療が必要な前立腺がん患者を地域で支える
近藤 千紘 虎の門病院 臨床腫瘍科
③大腸がん:転移性大腸がんに対するconversion therapyを中心に
中村 能章 国立がん研究センター東病院 消化器内科
④卵巣がん:初回治療のオプションと再発時の考え方
原野 謙一 国立がん研究センター東病院 先端医療科
5. 初発時は限局期で手術し,その後再発したがんのマネジメント
①肺がん:検査時の注意点と分子標的薬による有害事象
田村 志宣 紀南病院 血液腫瘍内科/和歌山県立医科大学 血液内科
②胃がん:標準的な治療と押さえておきたい副作用
北尾 章人 神戸大学大学院医学研究科 内科学講座 腫瘍・血液内科学分野
清田 尚臣 神戸大学医学部附属病院 腫瘍・血液内科
③乳がん:診断・治療の原則をつかみ,再発例にも対応する
矢崎 秀・中野 絵里子 聖路加国際病院 腫瘍内科
[ミニコラム] 妊娠中に乳がんが判明したら:検査・治療の胎児への影響について正しい知識をもっておく必要がある
下村 昭彦 国立がん研究センター中央病院 乳腺・腫瘍内科
[ミニコラム] 乳房温存療法:局所制御は生存率の,全身薬物療法は局所制御率の向上に寄与する
森井 奈央・山城 大泰 天理よろづ相談所病院 乳腺外科
[ミニコラム] Cardio-Oncologyの今とこれから:心血管毒性を疑う,すべてはそこから始まる
藤阪 保仁 大阪医科大学附属病院臨床研究センター/がんセンター/呼吸器内科・呼吸器腫瘍内科
④膵がん:特徴的な毒性や合併症に注意しながら,治療効果を最大限に引き出す
岡崎 俊介 国立病院機構京都医療センター 腫瘍内科
⑤胆道がん:黄疸や胆管炎を上手に予防・管理しながら治療する
森澤 利之 兵庫県立尼崎総合医療センター 消化器内科
⑥子宮がん:子宮頸がんの治療戦略と注意すべき有害事象
古武 陽子・板持 広明・杉山 徹 岩手医科大学附属病院 産婦人科
⑦食道がん:何を基準にどんな化学療法を選択する?
髙島 淳生 国立がん研究センター中央病院 消化管内科
[コラム] 抗がん治療における放射線治療の考え方:悪性腫瘍を俯瞰的にとらえ,全身疾患として扱う放射線腫瘍医の立場から
玉置 幸久・猪俣 泰典・稗田 洋子 島根大学医学部附属病院 放射線治療科
[コラム] 抗がん治療における手術療法の基礎知識:固形腫瘍では第一選択として,症状・全身状態に応じて適応を判断する
畑 啓昭 国立病院機構京都医療センター 外科
6. 転移がんのマネジメント
①脳転移,肝転移,肺転移,骨転移例に遭遇したら
吉井 由美 奈良県立医科大学附属病院 腫瘍センター
②胸膜炎,腹膜炎,心膜炎,髄膜炎に遭遇したら
小林 真也 奈良県総合医療センター 腫瘍内科
7. 原発不明がん:予後良好群を見逃さないためには?
竜野 真維 天理よろづ相談所病院 総合内科
8. 合併症(オンコロジックエマージェンシーを中心に)
①高カルシウム血症:カルシウムの「値」だけに囚われていないか?
橋本 典諭 東海大学医学部付属八王子病院 血液腫瘍内科
②脊髄圧迫:早期発見の手掛かりを見落とさない!
橋本 典諭
③腫瘍崩壊症候群:がん治療前後に注意すべき予防と管理の原則
野﨑 健司 住友病院 血液内科
④腫瘍随伴症候群:DIC,DVT/PE,リウマチ性疾患,腫瘍熱をみたとき・疑ったとき
中坊 周一郎 京都大学大学院医学研究科 内科学講座 臨床免疫学
⑤上大静脈症候群:緊急性の有無をいかに見極めるか
原谷 浩司 近畿大学医学部附属病院 腫瘍内科