Hospitalist(ホスピタリスト)2017年4号

特集:老年科 すべてのスタッフで高齢者を大切に!ここから始める高齢者診療
未曾有の超高齢社会を迎え,今後ますます高齢化率が高まることが確実視されている日本にあって,我々医療者も高齢者を診療する機会が急増しています。病院総合医の仕事のほとんどの部分を占めているといっても過言ではありません。

そして,医療者であれば誰しも「高齢者を大切にしたい」との思いをもって診療にあたっているものと想像しますが,ではどうすれば「高齢者を大切にする」ことになるのでしょうか? 本特集ではその問いに対する解を示すべく,以下のトピックを取り上げています。



総論:「老年医学の考え方」「医療保険制度・介護保険制度」「介護施設・サービス」

高齢者診療の「要」:「高齢患者へのアプローチ」「治療指針決定」「アドバンス・ケア・プランニング」

急性期各論:「Geriatric Failure to Thrive」「褥瘡」「ポリファーマシー」「急性尿閉」「不穏・意欲低下・不眠」「認知症」「食べられない」「便秘」「転倒」「疼痛ケア」

退院後のケアと予防:「Transition of care」「予防医療」



このほか,多職種連携を考えるために必読の座談会,「すべてのスタッフで高齢患者を大切に!」の日々の実践を助ける,付録「回診の極意」も掲載しています。



この1冊が,高齢者診療への困難に立ち向かうための,実践に直結した知識と診療技術を提供し,すべての医療者のバイブルとなることを目指しています。





多職種でぜひ共有していただきたい,高齢入院患者の回診における極意:「実践回診!高齢者」付録シートは,こちらからもダウンロードできます!





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『Hospitalist Vol.5 No.4 2017』電子版
¥5,060 税込
責任編集: 関口健二 信州大学医学部附属病院 総合診療科/市立大町総合病院 総合診療科 許智栄 アドベンチストメディカルセンター 家庭医療科 筒泉貴彦 愛仁会高槻病院 総合内科
ISBN
978-4-89592-952-3
刊行年月
2017/12/26
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はじめに|すべてのスタッフで高齢者を大切にしたい!
  許 智栄 アドベンチストメディカルセンター 家庭医療科
  関口 健二 信州大学医学部附属病院 総合診療科/市立大町総合病院 総合診療科
総論
1. 高齢者診療で考慮すべきこと:単なる成人の延長としてとらえない老年医学の考え方
  玉井 杏奈 台東区立台東病院 総合診療科
2. 超高齢社会における「病院」と「医師」:地域の暮らしを支える包括的な活動の一部として
  高山 義浩 沖縄県立中部病院 感染症内科・地域ケア科
3. 医療保険制度・介護保険制度:日本の高齢者医療をとりまく制度を知り,実臨床で有効活用するために
  神山 佳之 沖縄県立中部病院 地域診療科
  本村 和久 沖縄県立中部病院 総合診療科
4. 介護施設・サービスの現状:治療のゴール設定に今後ますます不可欠となる知識
  山村 修 福井大学医学部 地域医療推進講座
[コラム1] Patient-Centered Medical Home:米国における患者中心のメディカルホームの取り組みから学べること
  向原 圭 久留米大学医療センター 総合診療科

高齢者診療の「要」
5. 高齢患者へのアプローチ:老年症候群と高齢者総合的機能評価(CGA)について
  許 智栄
  狩野 惠彦 厚生連高岡病院 総合診療科
6. 高齢者の急性期病態における治療指針決定のプロセス:実践例から学ぶ共有意思決定
  樋口 雅也 Department of Medicine, Columbia University Medical Center/Division of Geriatrics and Palliative Medicine, Weill Cornell Medical Center
7. アドバンス・ケア・プランニング(ACP):急性期病院の医師だからこそ,ACP力が必要!
  吉野 かえで・平岡 栄治 東京ベイ・浦安市川医療センター 総合内科

急性期各論
8. 高齢患者に起こる広範な機能低下:GFTTへのアプローチ:「年のせい」で終わらせない小さな働きかけが大きな変化を生み出す
  林 恒存 今村総合病院 救急・総合内科
[コラム2] 褥瘡:予防と治療の長期的視点をもち,その最初の段階にかかわることを意識する
  坂井 智達 飯塚病院 総合診療科
  吉田 伸 頴田病院
9. ポリファーマシーへのアプローチ:入院中の薬物療法の適正化を目指して
  矢吹 拓 国立病院機構 栃木医療センター 内科
[コラム3] 急性尿閉:原因,治療の副作用にも考慮し,カテーテルフリーを目指す
  楠川 加津子 福井大学医学部附属病院 総合診療部
10. 不穏・意欲低下・不眠へのアプローチ:3つのDを軸にして考える
  川嶋 修司 国立長寿医療研究センター 高齢者総合診療科・内分泌代謝内科
  関口 健二
[コラム4] 認知症の拾い上げと病型診断:生活上の困難に気づき,その後のフォローまで責任をもって考える
  井口 真紀子 医療法人社団鉄祐会 祐ホームクリニック
11. 「食べられない」へのアプローチ:食欲不振の原因をどのように評価し,介入するか
  官澤 洋平 愛仁会明石医療センター 総合内科
12. 便秘へのアプローチ:8つのステップで快適な排泄を導く!
  上島 邦彦 松本協立病院 総合診療科
13. 転倒へのアプローチ:評価と予防の基本を押さえ,入院中だからこそできる介入を行う
  世戸 博之 愛仁会明石医療センター 総合内科
[コラム5] 疼痛ケア:「痛み」をバイタルサインの1つととらえ,効果的に介入する
  伊藤 真次 Kokua Kalihi Valley Comprehensive Family Services

多職種連携 座談会
14. 超高齢社会における急性期病院の役割:多職種連携の活性化が病院の在り方を変えていく

退院後のケアと予防
15. Transition of care:医療のバトンをしっかりと次の医療従事者に渡すために
  齊木 好美 練馬光が丘病院 総合診療科
  小松 裕和 佐久総合病院 地域ケア科
16. 高齢者における予防医療:3つの原則をふまえ,予防接種,がんスクリーニングを行う
  森 英毅 国立病院機構 長崎医療センター 総合診療科・総合内科
付録|高齢入院患者の回診における極意「実践回診!高齢者」

2018-01-10

【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。

729ページ 臨床メモ③ 本文下から5行目と2行目
(誤)の嚥下
(正)ゼリーの嚥下

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