Beesonの回想 Paul Beeson
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私は,編者と執筆者のために特別に製本された,金色の表紙の『ハリソン内科学』初版を持っている。この特別版には,ユタ大学の「ウルフ・システム」について説明する,以下のような特別な序文がついている。
特別版への序
一般には販売されず,執筆者や校閲者として本書の制作に関わった人々にBlakiston 社から配布される本書には,通常版のような遠慮がちで形式ばった序などは不要だろう。
本書のために採用されたユニークな批評方式は,ユタ大学のグループによってはじめられた。それは,基礎科学者,経験を積んだ臨床医,レジデント,フェロー,医学生など,さまざまな背景や経験を備えた複数の校閲者による,この上なく率直な意見の表明である。構成や事実関係の正確さという点では,あらゆる校閲者の意見が役に立ったが,説明を分かりやすくするという点では,特に医学生の意見が参考になった。各章に対する意見は,「この章はこれでよいのか?」という形ではなく,「この章をもっと良くするためにはどうすればよいのか?」という形で提起された。この完璧主義者的な方式は,後に他の編者にも広がり,『ハリソン』の質の高さに大きな貢献をすることになった。
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第I部 ハリソン年代記
- 第1版 1950年・T.R. Harrison
- 第2版 1954年・T.R. Harrison
- 第3版 1958年・T.R. Harrison
- 第4版 1962年・M.M. Wintrobe
- 第5版 1966年・M.M. Wintrobe
- 第6版 1970年・M.M. Wintrobe
- 第7版 1974年・M.M. Wintrobe
- 第8版 1977年・G.W. Thorn
- 第9版 1980年・K.J. Isselbacher
- 第10版 1983年・R.G. Petersdorf
- 第11版 1987年・E. Braunwald
第II部 もと編集たちの回想
- Beesonの回想 Paul Beeson
- Resnikの回想 William Resnik
- Adamsの回想 Raymond Adams
- Bennettの回想 Ivan Bennett
- Ted Phillipsによる最後の補注