ワシントンマニュアル外来編

“もう1つ”の ワシントン で、外来にも強くなる!

  • 世界的に圧倒的な支持と評価を得ている『ワシントンマニュアル』の外来診療編。

  • 『ワシントンマニュアル 第12版』は病棟管理・入院診療を、本書は外来診療の幅広い領域を扱っており、互いに補完し合う。

  • 全45章。内科系症候だけでなく、皮膚科、精神科、禁煙外来など、外来ならではの診療科、症候、問題も含む。

  • エビデンスに基づいた記載、豊富な参考文献を備え、箇条書きスタイルで、表、チャートも充実、要点を把握しやすい。

  • 病棟管理・入院診療に続き、外来診療を体系的に学ぶのに最適。






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『ワシントンマニュアル外来編』電子版

¥9,240 税込
原著タイトル
The Washington Manual of Outpatient Internal Medicine
監訳: 清水 郁夫 長野赤十字病院 血液内科/総合診療科 金児 泰明 長野赤十字病院 総合診療科副部長 降旗 兼行 長野赤十字病院 呼吸器内科/総合診療科
ISBN
978-4-89592-710-9
判型/ページ数/図・写真
A5変 1136頁 図34
刊行年月
2012/5/1
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1 外来患者へのアプローチ
2 手術患者の管理
3 高血圧症
4 虚血性心疾患
5 心不全,心筋症
6 心臓弁膜症
7 不整脈と失神
8 脂質異常症
9 止血凝固異常
10 静脈血栓塞栓症および抗凝固療法
11 おもな呼吸器症候
12 慢性閉塞性肺疾患と喘息
13 間質性肺疾患と肺高血圧症
14 睡眠障害
15 胸水と孤立性肺結節
16 糖尿病
17 内分泌疾患
18 栄養と肥満
19 腎・尿路疾患の検査
20 急性腎障害,糸球体障害,慢性腎臓病
21 血尿と腎結石
22 一般的な感染症
23 HIV感染症,性感染症
24 おもな消化器症候
25 胃食道逆流症(GERD)
26 肝胆道疾患
27 炎症性腸疾患
28 リウマチ関連疾患
29 筋骨格系の症候
30 血液疾患
31 がん患者のケア
32 緩和ケアとホスピス
33 疼痛管理
34 老年医学
35 アレルギーと免疫疾患
36 耳鼻咽喉科疾患
37 女性の健康問題
38 男性の健康問題
39 皮膚科疾患
40 精神疾患
41 神経疾患
42 眼科疾患
43 スクリーニングと成人の予防接種
44 禁煙指導
45 アルコール乱用

監訳者序



「外来は苦手だ」。卒後3年目になり,内科医として外来で初めて患者さんを診療することになったときの私の率直な感想である。同じような感想を抱いた経験のある先生方も少なくないものと確信している。
 2004年にわが国でも臨床研修が始まり,ローテート研修という形のもと,すべての臨床医が一定の知識と経験を得ることを目標とし,一定の成果を上げつつある。しかし伝統的に病棟から臨床を学び,さらには救急外来で経験を積んでいくシステムを採っているわが国では,入院診療と外来診療は目指すものが異なっており,使用できるツールもしばしば異なっているにもかかわらず,教育の場として外来診療が活用されることはなかなかないのが実情だろう。結果として若手医師にとっては外来診療を系統的に学ぶ機会が少なく,一方でベテラン医師は自身の経験をより客観化する機会をなかなか得られない。また,自身の専門分野以外の知識を蓄えて外来を切り盛りしている医師は,それほど多くないはずである。体系的に外来診療を学ぶというのは案外難しいことであった。
 本書は,長い歴史を誇り,わが国でも重用されてきたワシントンマニュアルのシリーズとして初となる,外来診療に的を絞った教科書である。本家と同様にワシントン大学とBarnes-Jewish 病院のスタッフらが執筆しており,本家のエッセンスを忠実に受け継いでいる。すなわちエビデンスに基づいた的確な記載や豊富な参考文献など,素晴らしい点を受け継いでいる。一方で本家とともに,新たに箇条書きの体裁が採用された。これには賛否両論があるかもしれないが,少なくとも忙しい臨床現場で用いるためには大きな改善点といえる。扱われている内容も,幅広い範囲を扱う外来診療のあり方にあわせて,本家ワシントンマニュアルにある内科系症候だけではなく,皮膚科・精神科・禁煙外来などが盛り込まれている。
 翻訳にあたっては,内容を正確に伝えることはさることながら,原著の,さらに本家ワシントンマニュアルの雰囲気を極力崩さないように努めた。翻訳に携わったのは当院の第一線で働く臨床医であり,さらには若手医師も加わってくれた。結果として彼ら自身がもつ外来診療への疑問に答えるだけの内容となったはずである。内容の監修にあたっては,各分野で多大なご協力をいただいた。なお日米の医療事情の違いを鑑み,文中に適宜訳註をつけた。本書を先生方の外来デスクに一冊置いていただければ幸いである。

 最後に,当翻訳プロジェクトに参加した諸先生方と互いに労をねぎらい合いたい。当院の清澤研道院長,和田秀一臨床研修センター長,ご意見をいただいた各科先生方に謝意を表したい。そしてメディカル・サイエンス・インターナショナル社の藤堂保行さん,神田 奨さん,工藤亮子さんには原稿が遅々として進まずご迷惑をおかけしたことをこの場をお借りしてお詫びするとともに,そのご尽力に改めて感謝する。


2012年5月

清水 郁夫(監訳者を代表して)
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序 文



「ワシントンマニュアル外来編」初版へようこそ。本書は「ワシントンマニュアル」第33版と併用されるよう企画され,外来における内科診療のほぼ全範囲に焦点を当てている。2002年に出版されたThe Washington Manual of Ambulatory Therapeutics から派生させたものであり,初版の編者(Tammy L. LinとScott W. Rypkema)と執筆者に感謝していることは言うまでもない。
 各分野の外来診療で生じる頻度の高い問題を網羅するマニュアルを作成するため,たゆまぬ努力がなされた。それぞれの分野における異なったアプローチを認識することで,それぞれ別個の症候別・疾患別の章構成とした。外来診療における多くの問題は本来内科の対象とするところではなく,それゆえ私たちは皮膚科・神経科・眼科・耳鼻咽喉科・精神科の章を設けた。ワシントンマニュアルシリーズの伝統にならい,すべての章はBarnes-Jewish 病院とワシントン大学病院のスタッフが記した。
 しかしながら私たちは,重要な理由のため伝統から外れることにした……これまでのシリーズとは別のフォーマットである。私たちはあえて厳密なフォーマットを外れ,箇条書きとし,図表を増やした。読者にとってより見やすく,より読みやすくなったと確信している。この変更により,将来的な電子媒体での展開が容易になった。また初めて2色刷とした。
 構想から出版までかなりの時間を要したが(思いのほか長期にわたった),編者は関係者の辛抱強さに大いに感謝している。特にWolters Kluwer/Lippincott Williams & Wilkinsのスタッフ,なかでもAv McCracken, Michelle LaPlante, Kimberly Schonbergerの,優れた指示,補助,励まし,寛容さは本当にありがたかった。
 最後に,本学医学部からは大いに支援していただいた。Melvin Blanchard医学教育部長,Kenneth Polonsky医学部長はじめ,さまざまな人がいなければこの本は形とならなかっただろう。お2人にはこのプロジェクトが形になるものとずっと信じていただいた。


2009年12月
Thomas M. De Fer, MD
Meredith A. Brisco, MD
Rashmi S. Mullur, MD



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