Introduction
1 章 胸部
2 章 腹部
3 章 骨盤と会陰
4 章 背部
5 章 下肢
6 章 上肢
7 章 頭部
8 章 頸部
9 章 脳神経
本書『ムーア臨床解剖学』は私の単独の訳書として,初版が1997 年に,第2 版が2004 年に刊行された。臨床解剖学の本格的な教科書として,幸いに多くの人たちから好評をもって迎えられた。その後,原書の“Essential Clinical Anatomy”は改訂を重ねて2015 年の第5版まで出版されたが,本書の改訂版の刊行はしばらく見送っていた。というのも,私自身もかつてのように翻訳のために時間を割くことが難しい事情もあり,同じ著者
による“Clinically Oriented Anatomy”の翻訳を『臨床のための解剖学』として2008 年に初版,2016 年に第2 版として刊行したということもある。
初版以来20 年近くを経て,本書『ムーア臨床解剖学』は,多くの図版を新しいものに改め,コラム記事を追加し,内容を大幅に充実させてきた。本書の親本にあたる『臨床のための解剖学』が,解剖学と臨床医学に関わる多面的な内容を豊富に収めて研修医や臨床の専門家にとっても有用なものとなることを目指しているのに対し,本書『ムーア臨床解剖学』は,医学の基礎として解剖学を学ぶ学生にとって重要な知識を分かりやすい形で提示するという特徴を持っており,その特徴は改訂を重ねてますます強化されている。
この度,メディカル・サイエンス・インターナショナルのお申し出により,『ムーア臨床解剖学』の改訂版を刊行できることになったのは,まことに嬉しい限りである。翻訳は力量がありかつ気鋭の3 人の解剖学の専門家にお願いし,用語とスタイルの統一,問題となる個所の調整などを,監訳者が行った。訳文については,原書の内容を忠実に反映するように心がけつつ,読みやすい文章になるように努めた。本書が,医学を学ぶ学生に有用なものとなれば,この上ない幸いである。
2016 年5 月
訳者を代表して
坂井建雄
2023-06-01
【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。
p.451 図6.23 腕神経叢模式図
右の囲み
(誤)9 上肩甲上神経
(正)9 上肩甲下神経
(誤)11 下肩甲上神経
(正)11 下肩甲下神経
2021-06-04
【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。
p.457 表6.6 上腕の筋
上から3段目「上腕筋」,左から3列目「停止」
(誤)烏口突起と尺骨粗面
(正)尺骨の鈎状突起と尺骨粗面
2021-06-01
【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。
p.470 表6.8 前腕の後区画の筋
下から2段目「小指伸筋」,右端の列「おもな作用」
(誤)副次的には指節間関節も屈曲させる
(正)副次的には指節間関節も伸展させる
p.470 表6.8 前腕の後区画の筋
下から3段目「総指伸筋」,右端の列「おもな作用」
(誤)副次的には指節間関節も屈曲させる
(正)副次的には指節間関節も伸展させる
2021-04-27
【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。
p.452 表6.5 腕神経叢と上肢の神経
上から4段目「筋皮神経」,左から3列目「走行経路」
(誤)腕橈骨筋を貫いて腋窩からでて,
(正)烏口腕筋を貫いて腋窩からでて,