INTENSIVIST(インテンシヴィスト) 2019年3号

特集:栄養療法アップデート 後編

  • 「世界標準の集中治療を誰にでもわかりやすく」をコンセプトに、若手医師の育成や情報交換を目的として発足した「日本集中治療教育研究会」(Japanese Society of Education for Physicians and Trainees in Intensive Care=JSEPTIC)の活動をベースに、年4回発行。

  • 毎号1つのテーマを決め、最新のエビデンスに基づいて、現在わかっていること/わかっていないことを検証、徹底的に解説。施設ごとに異なる診療を見直し、これからの集中治療のスタンダードを提示する。

  • 重症患者の治療にあたる医師として最低限必要な知識を手中に収めるべく、テーマは集中治療にとどまらず、内科、呼吸器、救急、麻酔、循環器にまで及び、ジェネラリストとしてのインテンシヴィストを追求する。

  • 集中治療専門医、それを目指す若手医師をはじめ、専門ナース、臨床工学技士、さらには各科臨床医に対し、集中治療を体系的に語り、議論し、意見交換ができる共通の場(=アゴラ)を提供する。



 










JSEPTIC ホームページ

特定非営利法人 日本集中治療教育研究会


 



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¥5,060 税込
責任編集: 東別府直紀 神戸市立医療センター中央市民病院 麻酔科/NST 安田英人 鉄蕉会亀田総合病院 集中治療科 真弓俊彦 産業医科大学医学部 救急医学講座
ISBN
978-4-8157-0088-1
刊行年月
2019/7/5
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本邦ICUでの栄養療法:改善は,己を知り,隗より始めよ

  東別府 直紀 神戸市立医療センター中央市民病院 麻酔科/NST

  Marianna Sioson Section of Nutrition, Department of Medicine, The Medical City

  Daren K Heyland Queen’s University, Internal Medicine

           /Critical Care, Clinical Evaluation Research Unit,

           Kingston General Hospital



Part Ⅲ.ガイドライン解説

1. ガイドラインから見た栄養療法:

質の高い研究が少ないため,明確な推奨を提示しにくいのが現状

  真弓 俊彦・首藤 瑠里・大坪 広樹 産業医科大学医学部 救急医学講座

2. 重症患者における栄養ガイドライン:

国内外の各ガイドライン間での相違点:

ガイドラインも1文献,実臨床への適用には批判的吟味が必要

  佐藤 仁信 国立循環器病研究センター病院 集中治療科

  安田 英人 鉄蕉会亀田総合病院 集中治療科



Part Ⅳ.栄養療法における生理学-生理学に基づいたアウトカムとは

1. 栄養療法における生理学に基づいたアウトカム:

低栄養が身体に及ぼす影響および侵襲のメカニズムoverview

  東園 和哉 東京大学医学部附属病院 胃食道外科・乳腺内分泌外科

  深柄 和彦 東京大学医学部附属病院 手術部

2. 侵襲が腸管に及ぼす影響:多彩な腸管の役割の重要性

  福島 亮治 帝京大学医学部 外科学講座

【コラム】ICUにおけるNST,栄養士専従の効果:

重症患者の栄養管理の標準化と質の担保をめざして

  須賀 将文・瀬尾 龍太郎 神戸市立医療センター中央市民病院 救命救急センター

  東別府 直紀

【コラム】ICUにおける摂食嚥下障害:

抜管後摂食嚥下機能評価のプロセスを理解し,病態ごとの対応を

  常峰 かな 京都大学大学院医学研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科

  東別府 直紀



Part Ⅴ.病態生理・生化学に注目したこだわりのある栄養療法

1. CO2が上昇しているCOPD患者における栄養療法:

エビデンスがないなら,してはいけないことから考えよう

  伊藤 次郎・東別府 直紀 神戸市立医療センター中央市民病院 麻酔科/NST

2. 乳糜胸患者に対する栄養療法:乳糜胸患者では脂肪制限すべきか?:

有効との結果もあるが,エビデンスの質は低いのが現状

  佐藤 仁信・安田 英人

3.短腸症候群に対する栄養療法:切除部位と欠乏し得る栄養素を考慮して計画を

  八幡 謙吾 JA広島総合病院 栄養科

  櫻谷 正明 JA広島総合病院 救急・集中治療科

4.急性膵炎に対する栄養療法:絶飲食は昔のこと,今や早期に経腸栄養を

  堀部 昌靖 Mayo Clinic, Gastroenterology and Hepatology

5.AKIおよび持続的血液浄化療法時における栄養療法:糖とタンパク質投与をどう考えるか

  佐藤 武揚 東北大学病院 高度救命救急センター

6.肥満患者での栄養療法:痩せてほしいのはやまやまだが,単純な栄養制限は死につながる

  井上 和茂 国立病院機構災害医療センター 救命救急センター

7.るいそうでの栄養療法:経口・経腸栄養が基本だが,経静脈栄養を考慮する場合もある

  宮城 朋果 横須賀市立うわまち病院 栄養科

  牧野 淳 横須賀市立うわまち病院 集中治療部

【コラム】医薬品と食事:日本の保険診療での経腸栄養の2つの枠組み:

経腸栄養が医薬品と食事で投与されている弊害,最新の傾向

  堤 理恵 徳島大学大学院 医歯薬学研究部 代謝栄養学分野



●Pro-Con 私ならこうする

3.熱傷患者の栄養療法ではCurreriの式を使う

Pros:推算の見積りを適宜修正することで有用なツールとなる

  三好 ゆかり・近藤 豊 順天堂大学医学部附属浦安病院 救急診療科

Cons:エネルギー制限が重視されつつある昨今では,もはやCurreriの式は用いるべきでない

  苛原 隆之 川口市立医療センター 救命救急センター

  佐藤 格夫 愛媛大学大学院医学系研究科 救急航空医療学

4. CKD患者が重症になってもタンパク質をfull feedingとする

Pros:問題はCKDというより病態です

  柴田 純平・西田 修 藤田医科大学医学部 麻酔・侵襲制御医学講座

Cons:CKDガイドラインに則りタンパク質投与量を制限する

  伊藤 秀和 愛知県医療療育総合センター 麻酔科

  祖父江 和哉 名古屋市立大学大学院医学研究科 麻酔科学・集中治療医学分野



おわりに:栄養療法のChampionたちへ

  東別府 直紀



連載

■Lefor’s Cornor

第33回:Vascular Access and Hemodynamic Monitoring Part XIV.

Arterial Lines V:Complications of Radial Artery Catheterization

  Kumiko Chino Department of Anesthesiology, University of Utah Medical Center

  Saya Chiba・Alan Kawarai Lefor Department of Surgery, Jichi Medical University

■医系技官とはどういうもので,何をしているのか

仕組みを作る,参加する

  志馬 伸朗 広島大学大学院医系科学研究科 救急集中治療医学

厚生労働省官民人事交流者としての医系技官経験

  細川 康二 広島大学大学院医系科学研究科 救急集中治療医学

医療行政を垣間見る

  飯塚 悠祐 自治医科大学附属さいたま医療センター 麻酔科

■え?知らないの?気管・気管切開チューブ

〈シリーズ構成:森實 雅司 済生会横浜市東部病院 臨床工学部〉

  荒田 晋二 JA広島総合病院 臨床工学科

■国際学会へ行こう!

iSRRS annual meeting

  奈良場 啓 日立総合病院 救急集中治療科

■第9回JSEPTICリハビリテーション部会セミナー体験記

ガイドラインや論文の読み方と臨床への活かし方

  野々山 忠芳 福井大学医学部附属病院 リハビリテーション部

■JSEPTIC簡単アンケート

第31回:ICUでの気管切開術とその後の管理

  片岡 惇 練馬光が丘病院 救急集中治療科

■集中治療に関する最新厳選20論文

  吉田 英樹 聖マリアンナ医科大学 救急医学

  柳井 真知 神戸市立医療センター中央市民病院 救命救急センター

脳科学を網羅する教科書

周術期管理を核とした総合誌[リサ]月刊/毎月1月発売

エビデンスの先のベストプラクティスを描くクオータリー・マガジン。季刊/年4回発行

患者全体を見すえた内科診療のスタンダードを創る!季刊/年4回発行

救急に関わるすべての医療者のための総合誌

際限なき医学欲を満たす、極上の教科書を召し上がれ。

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