感染症診療に必要かつ不可欠な内容をハンディサイズに収載。必要な情報のみに絞ってまとめ、臨床における迷いを払拭する。改訂に際し約60頁増ながらコンパクトさを堅持しつつ、定価据え置き。新刊『ASM臨床微生物学プラチナレファランス』と『微生物プラチナアトラス』との3書のリンクを実現。拡大版『感染症プラチナマニュアル 2020 Grande』も同時発売。若手・ベテラン問わず、医師・ナース・コメディカルのみなさまに。
「感染症プラチナマニュアル 2020 番外編」新型コロナウイルス2019(COVID-19)(7/13更新)
☆改訂のポイント
・約60ページ増。新規ガイドライン(バンコマイシン,市中肺炎)と最新の主要論文120本の情報を更新。
・2020年東京オリンピックにあわせて,輸入感染症の項目を新規追加。また,第4章「成人のワクチン」を新規追加し,予防接種の項目を設けた。
・付録に血液培養の項目を追加。薬剤相互作用の記載をアップデート。 ・プラチナトラブルシューティングを表紙裏に追加。
・抗菌薬にはセフトロザン/タゾバクタム,抗ウイルス薬にはホスカルネット,原虫・寄生虫薬にはパロモマイシンをそれぞれ追加。
・薬剤耐性菌治療(ESBLsやAmpC産生腸内細菌,CRE)の項目を新規追加。
・黄色ブドウ球菌,リステリア,レジオネラ,カンピロバクター,サルモネラ,赤痢,病原性大腸菌,緑膿菌,糞線虫等の記載を強化。アクチノマイセス,トキソプラズマ・ゴンディを新規追加。
・化膿性滑液包炎,開放骨折の項目を追加。
感染症診療の8大原則
第1章 感染症治療薬
●抗菌薬
■ペニシリン系
◎ペニシリン系注射薬
ベンジルペニシリン(PCG)/アンピシリン(ABPC)/ピペラシリン(PIPC)/アンピシリン・スルバクタム(ABPC/SBT)/ピペラシリン・タゾバクタム(PIPC/TAZ)
◎ペニシリン系経口薬
アモキシシリン(AMPC)/アモキシシリン・クラブラン酸(AMPC/CVA)
■セフェム系
◎第1世代セフェム系注射薬
セファゾリン(CEZ)
◎第2世代セフェム系注射薬
セフメタゾール(CMZ)
◎第3世代セフェム系注射薬
セフトリアキソン(CTRX)/セフタジジム(CAZ)
◎第4世代セフェム系注射薬
セフェピム(CFPM)
◎セフェム系とβラクタマーゼ
阻害薬合剤
セフトロザン・タゾバクタム
◎第1 世代セフェム系経口薬
セファレキシン(CEX)
◎第3 世代セフェム系経口薬
■その他のβラクタム薬:モノバクタム系
アズトレオナム(AZT)
■その他のβ ラクタム薬:カルバペネム系
◎カルバペネム系の使用を考慮する疾患
◎カルバペネム系を使用してはいけないケース
メロペネム(MEPM)
■アミノグリコシド系
◎腎毒性について
◎耳毒性について
◎アミノグリコシド系の使用を考慮する場合
◎1日1回投与 vs. 複数回投与
ゲンタマイシン(GM)/アミカシン(AMK)
■ニューキノロン系
シプロフロキサシン(CPFX)/レボフロキサシン(LVFX)/モキシフロキサシン(MFLX)
■抗MRSA薬
バンコマイシン(VCM)/リネゾリド(LZD)/テジゾリド/ダプトマイシン(DAP)
■マクロライド系
エリスロマイシン(EM)/クラリスロマイシン(CAM)/アジスロマイシン(AZM)
■その他の抗菌薬
◎リンコマイシン系
クリンダマイシン(CLDM)
◎テトラサイクリン(TC)系
ミノサイクリン(MINO)/ドキシサイクリン(DOXY)
◎グリシルサイクリン系
チゲサイクリン(TGC)
◎ニトロイミダゾール系
メトロニダゾール(MNZ)
◎スルホンアミド系
スルファメトキサゾール・トリメトプリム(ST)合剤
◎その他
リファンピシン(RFP)/コリスチン(CL)/リファキシミン/フィダキソマイシン(FDX)
●抗結核薬
イソニアジド(INH)/リファンピシン(RFP)/ピラジナミド(PZA)/エタンブトール(EB)
◎第2 選択薬
◎妊婦
◎肝障害患者
◎主な副作用
●抗真菌薬
◎アゾール系
フルコナゾール(FLCZ)/ホスフルコナゾール(F─FLCZ)/イトラコナゾール(ITCZ)/ボリコナゾール(VRCZ)
◎キャンディン系
ミカファンギン(MCFG)
◎ポリエンマクロライド系
アムホテリシンB(AMPH)/アムホテリシンB〔リポソーム製剤(L─AMPH)
◎その他の抗真菌薬
フルシトシン(5─FC)
●抗ウイルス薬
アシクロビル(ACV)/バラシクロビル(VACV)/ガンシクロビル(GCV)/バルガンシクロビル(VGCV)/ホスカルネット/レテルモビル/オセルタミビル/ザナミビル/ペラミビル/ラニナミビル
●原虫・寄生虫薬
アトバコン/アトバコン・プログアニル/メフロキン/イベルメクチン/ペンタミジン/プラジカンテル/パロモマイシン
●薬剤耐性菌治療
◎ESBLs やAmpC 産生腸内細菌の治療
◎CRE の治療
第2章 微生物からのアプローチ
●細菌
◎グラム染色のススメ
◎グラム陽性球菌:ブドウ状
黄色ブドウ球菌/コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)
◎グラム陽性球菌:連鎖状
A 群β 溶血性レンサ球菌(溶連菌)/B 群β 溶血性レンサ球菌/肺炎球菌/緑色レンサ球菌/腸球菌
◎グラム陽性桿菌
リステリア・モノサイトゲネス/バチルス・セレウス/ジフテリア/ジフテリア以外のコリネバクテリウム属/アクチノマイセス属(放緑菌)/ノカルジア属
◎嫌気性菌
◆嫌気性グラム陽性桿菌
クロストリジウム・パーフリンジェンス/ペプトストレプトコッカス属
◆嫌気性グラム陰性桿菌
バクテロイデス・フラジリス/フゾバクテリウム属/プレボテラ属
◎グラム陰性球菌
淋菌/髄膜炎菌/モラキセラ・カタラリス
◎グラム陰性桿菌
◆主に気道感染を起こすグラム陰性桿菌
インフルエンザ菌/レジオネラ・ニューモフィラ/百日咳菌
◆腸内細菌
◇カルバペネム耐性腸内細菌(CRE)
プロテウス属/大腸菌/クレブシエラ・ニューモニエ
◆主に消化管感染を起こすグラム陰性桿菌
ビブリオ属/カンピロバクター・ジェジュニ,カンピロバクター・コリ/非チフス性サルモネラ菌/チフス菌,パラチフス菌/赤痢菌属/病原性大腸菌
◆主に医療関連感染を起こすグラム陰性桿菌
セラチア・マルセッセンス/緑膿菌/アシネトバクター・バウマニー/シトロバクター・フロインディ/エンテロバクター属/ステノトロフォモナス・マルトフィリア
◆その他のまれなグラム陰性桿菌
プロビデンシア属,モルガネラ属/エロモナス属/その他のシュードモナス属/バークホルデリア・セパシア/アクロモバクター・キシロソキシダンス/エリザベトキンギア・メニンゴセプティカ
●その他の細菌
◎リケッチア属
◎マイコプラズマ属,クラミジア属
肺炎マイコプラズマ/クラミジア属
◎抗酸菌
結核菌/潜伏結核/肺外結核
◎非結核性抗酸菌(NTM)
肺MAC/マイコバクテリウム・カンザシ/迅速発育菌/その他の抗酸菌
◎梅毒
●原虫
◎マラリア
◎赤痢アメーバ
◎トキソプラズマ・ゴンディ
◎ジアルジア
●寄生虫
◎疥癬
◎条虫
日本海裂頭条虫,無鉤条虫,有鉤条虫
◎線虫
糞線虫
●真菌
◎カンジダ属
表在性カンジダ症/播種性カンジダ症/臓器別カンジダ症に関して
◎アスペルギルス属
侵襲性肺アスペルギルス症(IPA)/慢性進行性肺アスペルギルス症(CPPA)/アスペルギローマ/アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)/副鼻腔アスペルギルス症
◎クリプトコッカス属
◎ニューモシスチス・イェロベッチ
◎接合真菌
●ウイルス
◎単純ヘルペスウイルス(HSV1,2)
◎水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)
◎EB(Epstein-Barr)ウイルス
伝染性単核球症
◎サイトメガロウイルス(CMV)
◎HIV
◎インフルエンザウイルス
◎ノロウイルス
◎ヒトパルボウイルスB19
◎ムンプスウイルス
◎麻疹ウイルス
◎風疹ウイルス
●人畜共通感染症
◎レプトスピラ属
◎バルトネラ属
◎パスツレラ属
◎ブルセラ属
◎野兎病
◎Q熱
◎オウム病
◎エルシニア属
◎ペスト
◎カプノサイトファーガ属
◎ストレプトバチラス・モニリホルミス
◎豚丹毒菌
◎コリネバクテリウム・アルサランス,コリネバクテリウム・シュードツベルクローシス
●輸入感染症
■1,2類指定感染症
◎ウイルス性出血熱
◎中東呼吸器症候群(MERS)
◎鳥インフルエンザ
■4類指定感染症
◎デング熱
第3章 病態・臓器別のアプローチ
●発熱症候群
◎不明熱
◎ICU での発熱
◎手術後の発熱
◎旅行後の発熱
◎発熱と発疹
◎発熱とリンパ節腫脹
●免疫不全と感染症
●上気道感染(風邪とその周辺)
◎鼻炎症状が主な場合(鼻炎型)
◎咽頭痛が主な場合(咽頭炎型)
◎咳が主な場合(急性気管支炎か肺炎かを鑑別)
◎感染巣がはっきりしない急性の発熱(気道症状のない発熱)
●耳鼻咽喉科領域感染症
◎外耳道炎
◎急性中耳炎(成人)
●歯科感染症
◎深頸部感染
●眼科感染症
◎麦粒腫
◎結膜炎
◎眼窩蜂窩織炎
◎眼内炎
●呼吸器感染
◎市中肺炎
◎慢性閉塞性肺疾患(COPD)増悪,慢性気道感染増悪
◎院内肺炎(HAP),医療ケア関連肺炎(HCAP),人工呼吸器関連肺炎(VAP)
◎誤嚥性肺炎
◎肺膿瘍,膿胸
◎閉塞性肺炎
●尿路感染
◎単純性尿路感染
◎複雑性尿路感染
●中枢神経系感染
◎成人急性細菌性髄膜炎
◎脳室シャント,ドレーン関連髄膜炎
◎慢性髄膜炎
◎脳膿瘍
◎急性ウイルス性脳炎
●消化管感染
◎急性腸炎(下痢)
◎クロストリジウム・ディフィシル感染症(CDI)
◎特発性細菌性腹膜炎(SBP)
◎2次性腹膜炎(消化管穿孔,虫垂炎,憩室炎)
◎CAPD関連感染症
●肝胆膵感染
◎急性胆嚢炎
◎急性胆管炎
◎肝膿瘍
◎急性膵炎(感染性膵壊死)
●循環器・血流感染
◎感染性心内膜炎
◎感染性動脈瘤
◎化膿性血栓性静脈炎
◎カテーテル血流感染
◎ペースメーカー心臓デバイスの感染症
◎人工血管感染症
◎急性心膜炎
◎縦隔炎
●骨・関節感染
◎化膿性関節炎
◎化膿性滑液包炎
◎骨髄炎
◎人工関節感染
◎開放骨折
●皮膚軟部組織感染
◎丹毒,蜂窩織炎
◎ガス壊疽,壊死性筋膜炎
◎糖尿病性足壊疽
◎動物咬傷
●性感染症(STI)
◎男性の尿道炎
◎急性精巣上体炎
◎腟炎
◎女性の尿道炎,経管炎
◎骨盤内炎症性疾患(PID)
◎陰部潰瘍性病変
◎尖形コンジローマ
◎ケジラミ
●発熱性好中球減少症
◎好中球減少性腸炎
●敗血症性ショック
◎トキシックショック症候群(TSS)
◎脾摘後敗血症
第4章 成人のワクチン
●予防接種
◎成人の予防接種
麻疹/風疹/ムンプス/水痘帯状疱疹/インフルエンザ/肺炎球菌
付録
●血液体液曝露(針刺し事故)対応
◎B 型肝炎への対応
◎C 型肝炎への対応
◎HIV への対応
●外科的予防抗菌薬
●プラチナ流! 在宅での抗菌薬投与
●脱感作
●妊婦,授乳婦への抗菌薬投与
●妊婦への薬剤危険度分類:FDA基準
●薬剤相互作用
◎特に併用薬に注意を要する抗微生物薬
◎抗凝固薬
●血液培養
◎いつ取るか?
◎正しい取り方
◎これってコンタミ?
◎培養期間は?
◎血液培養のフォローをなぜするのか?
●抗菌薬スペクトラム早わかり表
●薬剤感受性表
●主な感染症の抗菌薬投与期間
●潜伏期間と感染予防策
●届出感染症一覧
●日本の定期/任意予防接種スケジュール
●感染症迅速検査,血清抗原抗体検査:感度・特異度一覧
参考文献
索引
●序文
今年の感染症プラチナマニュアル(以下,プラマニュ)も大幅な加筆,修正がなされている。
特に2020 年は東京でオリンピックが開催される記念すべき年となる。
それに伴う輸入感染症の増加が懸念されており,多くの医療従事者にとってその知識のおさらいが必要であろう。ゆえに輸入感染症の項目を新たに設け,デング熱をはじめ多数の感染症についてまとめてある。そのうちのいくつかの予防に際して,予防接種の知識を有しておくことも大切であるため,成人の予防接種の項目も書き始めた。この項目はまだまだ未熟であることは承知しており,従来のプラマニュと同じく,
年々アップデートされて熟成されていく予定である。
新規の抗菌薬も発売され,セフトロザン/タゾバクタムを新規項目として取り上げた。
新しい薬剤が開発されることはとても喜ばしいことであるが,新薬に安易に飛びつけば,未知の有害事象が明らかになったり,最近ではインフルエンザ薬ゾフルーザであっという間に耐性が出現する事態となったが,せっかくの薬剤が短命に終わる可能性もある。
適応症があることと,それを用いることは必ずしも合致しない。プラマニュではCOI のない中立な推奨を心がけているつもりだ。
プライベートではフライフィッシングを始めた。これがとても感染症診療に似ていて面白い。フライを魚のいるところに自然に流さないと釣れない。釣れないとき,フライの選択が悪いとは限らない。そこに魚がいない(いるところにキャストする技術がない)か,流し方が悪いこともある。それをロジカルにトラブルシュートしなければいけない。感染症診療も抗菌薬の選択が悪いという問題ばかりではない。そこに目当ての菌がいない,ソースコントロールができていないなど他のトラブルであることも多い。今回のプラマニュでは,私の感染症トラブルシュートの方法を設けた。また基本の確認に血液培養の項目も新しく書いてみた。
新規論文も改訂項目も,ここに紹介しきれないほどまだまだたくさんあり,ぜひ手にとって確認してほしい。
微生物検査について知りたい読者のために,姉妹書『ASM臨床微生物学プラチナレファランス』とのリンクも新たに設けた。
このような加筆,改訂ができるのは,日々の診療において,色々な気づきを与えてくれる患者さん,そして,その診療に当たる当科スタッフのおかげである。診療科が開設され3年が経つが,スタッフは10 名を超え,彼らは次世代のプラチナの輝きを魅せ始めている。未来への期待,希望が大きい。
プラマニュが引き続き,多くの読者の日常診療のお役に立つよう願っている。
なお,昨年度は複数の企業より当科の運営に奨学寄付金や,私個人に講演料をいただいておりますので開示いたします。
(利益相反に関する注意事項2019年分)
講演料:ミヤリサン製薬株式会社,第一三共株式会社,MSD株式会社,ヴェクソンインターナショナル株式会社,日本ベクトン・ディッキンソン株式会社,スミス・アンド・ネフュー株式会社,帝人ファーマ株式会社,ビオメリュー・ジャパン株式会社,株式会社ケアネット,大塚製薬株式会社,大日本住友製薬株式会社
奨学寄付金:塩野義製薬株式会社
当科への入局,見学,研修希望,講演などの依頼は,id-consult@hotmail.co.jpまでお願いします(こちらでは症例コンサルトは行っておりません)。本書への問い合わせは出版社までお願いします。
2019 年12 月
紅葉の丹沢の渓流でコーヒーを飲みながら
岡 秀昭
●推薦のことば
岡 秀昭先生の『感染症プラチナマニュアル』が最初に世に出たのが2015年。その後,毎年改訂,増ページを重ねて2020年版が登場である。
やったことがある人は分かると思うが,本を書くというのは大変な作業である。加えて,改訂作業もやはりとてもしんどい作業だ。医学はどんどん進歩していくので,改訂は必然である。しかし,改訂は実に面倒くさい。これを毎年やっているという一点だけでも岡先生の勤勉さには本当に頭が下がる。
それでなくても,感染症はコンテンツ・リッチなので風呂敷を広げだすと,どんどん広がっていく。診断の話をして,治療の話をして,薬の話をして,検査の話をして,,,このへんでもうアップアップになる。本改訂では予防接種や輸入感染症の領域にまで手が及んでいる。確かに,麻疹や風疹のワクチンは東京オリンピックをむかえる2020年において避けては通れない重要アジェンダだ。ぼくならば怖くて手が出せない。それでも果敢に手を出し続けるところが,感染症界の(良い意味での)武闘派,岡先生の面目躍如というべきなのであろう。ポケットに入るマニュアルは,臨床現場で「あれ?」と思ったトピックに即時的に呼応できるようになっているのが理想形だからである。
日本の医療環境は「新薬に甘い」のが特徴で,新しい薬が出るとすぐに飛びついて使用してしまう悪癖がある。実際の治療や安全性に関するデータが不十分なのにもかかわらず,である。この悪弊は卒後臨床研修が義務化され,エビデンス・ベイスド・メディシン(EBM)が普及しつつある昨今若干の改善傾向があるが,それでも飛びつき型の行動パターンは医療現場のあちこちで散見される。
「プラチナマニュアル」は毎年改訂されるのが売りで,よって新規性の高い情報をキャッチアップしているのが最大の武器である。にもかかわらず,新しい薬にオールイン,という態度は取らず,不確定要素の存在に自覚的,自制的,そして良い意味で保守的だ。
新しいのに保守的であるのは相当の熟慮と自制心を必要とする。だからこそ,本書は読者に信頼され,また新たな読者を生み出し続けているのだろうと思う。
2019年11月
岩田 健太郎
神戸大学大学院医学研究科・医学部
微生物感染症学講座感染治療学分野 教授
2021-07-20
【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。
34ページの上から18行目のトラフ濃度の単位
(誤)15〜20μg/dL
(正)15〜20μg/mL
2020-10-05
【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。
66ページの「アムホテリシンB〔リポソーム製剤(L-AMPH)〕:アムビゾーム」
「通常投与量」の項目
(誤)クリプトコッカス髄膜炎:4 mg/kg+5-FC(250 mg/kgを1日4回)
(正)クリプトコッカス髄膜炎:4 mg/kg+5-FC(1回25 mg/kgを1日4回)
2020-08-10
【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。
14ページの「セファゾリン(CEZ):セファメジンα」
「腎機能障害患者への追加投与量」の「血液透析患者」の項目
(誤)0.5〜1 gを12時間ごと+透析後に1 g追加投与
(正)0.5〜1 gを24時間ごと+透析後に1 g追加投与
2020-03-12
【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。
376ページの下から2行目
(誤)VCM 500 mgを24時間ごと
(正)VCM 1 gを12時間ごと
2020-02-20
【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。
408ページの表「B型肝炎血液体液職業曝露後の予防」
「ワクチン未接種/不完全なワクチン接種」の「曝露後予防」の「ワクチン」2か所
(誤)1シリーズのワクチンを接種なし
(正)1シリーズのワクチンを接種
2020-01-31
【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。
5ページの上から9行目
(誤)Ccr=(140−年齢)×体重(kg)/72×血清クレアチニン
(正)Ccr=(140−年齢)×体重(kg)/(72×血清クレアチニン)