Hospitalist(ホスピタリスト)2020年4号

特集:病棟管理



医療の質を高めるマネジメントの全体像



本特集では,病棟で働く医師が「病棟管理」において知っておくべきスタンダードな知識をまとめます。総合内科,総合診療科の医師はもちろん,病棟管理にかかわるすべての読者に,医療の質を高めるマネジメントの全体像を提示し,「強い病院」「質の高い医療の実現」といった目標につながるコンピテンシーをお示しします。

Part 1「個の力」では,個々の医師が病棟管理を行う際に身につけるべき能力について取り上げます。Part 2では,内科入院管理を行う組織がどのようなことをしているか,「組織・チームの力」を養うために必要なことを取り上げます。具体的にどのように患者に対して診療を行い,どのようにグループとして,チームとして進化していくかを記載します。Part 3では「病院レベルでのシステム改善に向けて取り組むべきトピック」について,病棟診療医によりすでに病院や社会にもたらされている恩恵を,海外の実例も含めて述べ,病院や社会,さらには国の規模で病棟診療医による体制を発展させていく意義について考えていただく構成となっています。



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¥5,060 税込
ISBN
978-4-8157-0085-0
刊行年月
2021年5月
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はじめに|より良い病院を作るためのコンピテンシー
  小坂 鎮太郎 練馬光が丘病院 総合救急診療科 総合診療部門
Part 1 病棟で働く医師が身につけるべき基本姿勢
1. 病棟診療医に求められるリーダーシップ:新しいシステムを推進していくために
  筒泉 貴彦 愛仁会高槻病院 総合内科
2. 病棟での教育はどのように行うか:オリエンテーション,ベッドサイド教育,レクチャー,評価とフィードバック
  山田 悠史 Brookdale Department of Geriatrics and Palliative Medicine/Icahn School of Medicine at Mount Sinai
  加藤 大貴 Division of Hospital Medicine, University of Kentucky
3. 病棟診療医のプロフェッショナリズム:すべての医師はプロフェッショナリズムを身につけていなければならない
  平松 由布季 東京ベイ・浦安市川医療センター 総合内科
  江原 淳 東京ベイ・浦安市川医療センター 総合内科/呼吸器内科"
4. 病棟診療医に求められるEBMの知識:ステップ4「エビデンスを目の前の患者に適応する」を具体的にどのように実践すべきか
  鈴木 里彩・山田 徹 東京医科歯科大学医学部附属病院 総合診療科
コラム1 日々の学習を助ける情報管理:忙しい日常のなかでも継続して学ぶ“Point-of-Care Sesrch”のために
  有好 信博 Hospitalist Program, The Queen's Medical Center
コラム2 病棟で働く医師のための時間管理:“時間の使い方はいのちの使い方”
  内藤 貴基 聖マリアンナ医科大学 救急医学

Part2 病棟での業務の実践
5. チームアプローチの理論と病棟での実践:これからのコミュニケーションの変化に備えた,必須の知識
  西倉 希 雲南市立病院地域ケア科
  和足 孝之 Harvard Medical School, Master of Healthcare Quality and Safety/島根大学医学部附属病院 総合診療センター
6. 病棟での合併症予防:入院関連合併症を殲滅する
  栗原 健 名古屋大学医学部附属病院 患者安全推進部
  小坂 鎮太郎 練馬光が丘病院 総合救急診療科 総合診療部門
7. 病棟管理でコンサルテーションとco-managementをどう行うか:円滑に進めるためのマナーとポイント
  恒光 綾子 愛仁会高槻病院 総合内科
8. 病棟でのサインアウト:標準化されたツールを土台に,いかにダイアローグを行うかが重要
  嶋崎 鉄兵 杏林大学医学部付属病院 感染症科
9. ホスピタリストがかかわる患者教育:パターナリズムからコンシューマリズムの支援への変化のなかで
  野木 真将 Hospitalist Program, The Queen's Medical Center
10. 病院内および退院時のケア移行:入院時からのリスク評価と対応を明確にした情報移行が求められる
  大浦 誠 南砺市民病院 総合診療科
コラム3 米国におけるホスピタリストの現状2.0:日本における医師業務軽減の必要性を考えて
  石山 貴章 セントルイス大学 内科 ホスピタリスト部門
多職種座談会 メディカルスタッフからみた病棟診療医

Part3 病院に与える医療経済および医療の質・患者安全への影響
11. 病棟での医療の質改善:「医療の質」を整理し,QI滑動の実践方法を学ぶ
  水野 篤 聖路加国際病院 QIセンター/循環器内科
12. 病棟医はどのように医療経済にかかわれるか:日本の財政状況や医療システムをふまえたうえで
  濵田 治 愛仁会高槻病院 総合内科
13. ホスピタリストが知っておくべき患者安全:病棟での学習機会やシステム作りのための戦略
  綿貫 聡 東京都立多摩総合医療センター 救急・総合診療センター/医療安全対策室
  畑 拓磨 水戸協同病院 総合診療科
14. 医療の質指標“PX”とは何か:活用の現況や入院患者における評価の仕方,向上の方策
  青木 拓也 東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 臨床疫学研究部
15. 医療における危機管理:院内に潜むリスクをふまえた6つのステップ
  安本 有佑・加藤 良太朗 板橋中央総合病院 総合診療内科
コラム4 病院経営を意識してどのように働けるか:一勤務医でも貢献できるメソッドと実例
  五十野 博基 社会医療法人石川記念会 HITO病院 総合診療科

【連載】
根拠のない習慣
第6回|入院患者の高血糖にスライディングスケール単独での管理は本当に大丈夫か?
  吉野 鉄大 慶應義塾大学医学部 漢方医学センター
着眼大局のススメ
第3回|改めてワクチン忌避問題を考える
  西村 義人 岡山大学病院 総合内科・総合診療科
活動報告2020
JANAMEFプレミアム円卓会議開催報告:コロナ禍で浮き彫りとなったホスピタリストの重要性
ホスピタリストが日本の医療を変える
case 6|福井大学医学部附属病院:「総合診療・総合内科センター」設立で実現した,時代と個のニーズを満たす総合医育成プログラム
  石本 貴美 福井大学医学部附属総合診療・総合内科センター,福井大学医学部附属病院 救急部
  山村 修 福井大学医学部附属総合診療・総合内科センター,福井大学医学部 地域医療推進講座
  辻 英明 福井大学医学部附属総合診療・総合内科センター,福井大学医学部附属病院 救急部
  林 寛之 福井大学医学部附属総合診療・総合内科センター,福井大学医学部附属病院 救急部
Clinical Update
  官澤 洋平・石丸 直人 愛仁会明石医療センター 総合内科

脳科学を網羅する教科書

周術期管理を核とした総合誌[リサ]月刊/毎月1月発売

エビデンスの先のベストプラクティスを描くクオータリー・マガジン。季刊/年4回発行

患者全体を見すえた内科診療のスタンダードを創る!季刊/年4回発行

救急に関わるすべての医療者のための総合誌

際限なき医学欲を満たす、極上の教科書を召し上がれ。

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