ベイツ診察法 第3版

身体診察と医療面接のスタンダードを示す、世界最高峰の指南書

伝統と進化、多くの改編・変更が加えられました!




●改訂を重ね完成度を高めた原著第13版の日本語版、7年ぶりに改訂。

●技術偏重の軽いマニュアルや、OSCE対策のみを目的とした関連書とは一線を画し、解剖・生理から説き起こし「なぜ、そうするのか」まで踏み込んで解説。

●部位別に系統立てた構成で、ページの左列には「診察の技術」、右列には「異常例」を2段組で配置、鑑別診断にいたるアセスメント技能が身につく。

●約250頁増で大幅パワーアップ。伝統を守りつつ、さらに進化。

●「診察へのアプローチ」、「病歴」、「健康維持とスクリーニング」、「エビデンスの評価」、「眼」、「耳と鼻」、「咽喉と口腔」7章が新設。

●各章の「診察の技術」の前に「診察の重要項目」を追加、チェックリストとして有用。

●『ベイツ』ならではの写真、イラスト、文献がさらに充実。

●医学・看護を中心に、あらゆる医療者の共通言語の役割を担う基本の書。



 



~聴かせてください。ベイツに対する先生の思い~

■解説:山内豊明先生(動画・音声あり)

(医師/看護師/保健師,米国登録看護師/米国診療看護師)



①看護の道へ



②医療職の共通言語として



③『ベイツ診察法』の使い方



 



「私も研修医の時代にこういう本に出合っていたらなぁと思いました。」監修者談

【無料公開!】

さまざまな背景をもつ患者さんと日々遭遇するかもしれないその心構えとしてまずお読みいただけます。



「第1章 診察へのアプローチ」の「診察の枠組みと流れ」より一部抜粋



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電子版はこちら(医書JP)

¥12,100 税込
原著タイトル
Bates' Guide to Physical Examination and History Taking, 13th Edition
原著者
Lynn S. Bickley・Peter G. Szilagyi・Richard M. Hoffman
日本語版監修:有岡宏子(聖路加国際病院一般内科部長)・ 井部俊子(長野保健医療大学教授/聖路加国際大学名誉教授) 山内豊明(放送大学大学院教授/名古屋大学名誉教授)
ISBN
978-4-8157-3056-7
判型/ページ数/図・写真
A4変 頁1264 図646 写真800 表150
刊行年月
2022年9月
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ベイツ診察法第3版 目次

UNIT I
第1章 診察へのアプローチ
第2章 面接,コミュニケーション,対人関係スキル
第3章 病歴
第4章 身体診察
第5章 臨床推論,アセスメント,計画
第6章 健康維持とスクリーニング
第7章 エビデンスの評価

UNIT II
第8章 全身の観察,バイタルサイン,疼痛
第9章 認知,行動,精神状態
第10章 皮膚,毛髪,爪
第11章 頭部と頸部
第12章 眼
第13章 耳と鼻
第14章 咽喉と口腔
第15章 胸郭と肺
第16章 心血管系
第17章 末梢血管系とリンパ系
第18章 乳房と腋窩
第19章 腹部
第20章 男性生殖器
第21章 女性生殖器
第22章 肛門,直腸,前立腺
第23章 筋骨格系
第24章 神経系

UNIT III
第25章 小児:新生児から青年期まで
第26章 妊娠女性
第27章 老年

“O God, give us
serenity to accept what cannot be changed,
courage to change what should be changed,
and wisdom to distinguish the one from the other.”
Reinhold Niebuhr

 医療専門職としてアプローチし介入を行う場合,まずはクライアントである患者を把握するところからはじまる。特に「からだ」についての把握なしには医療専門職の活動は十分に展開できない。これは OSCE(オスキー)として身体診察技能が求められていることからも明白である。
 クライアントのヘルスアウトカムの質を向上させるためには,アセスメント段階での情報の共有化は医療チーム活動に不可欠である。一人のクライアントに対して複数の医療専門職が関わることになる場合,専門職同士での適切な情報交換はクライアントに安心と利益をもたらす。このためには共有すべきアセスメント技能の体系は共通言語に基づくことを目指して行われるべきである。それぞれの医療専門職が各自の活動の特徴をもつということと,その活動の基盤となる情報を共有できるということは,相補的でこそあれ,決して相矛盾することではないと考える。
 本書は米国で最も信頼されている身体診察に関する書籍である。米国の大多数の医学部や看護学部で全国標準の教科書として採用されている。身体の把握方法について,施設を越え,また専門領域を越えて共有していこうということの現れであろう。
 原書はフィジカルアセスメントについての 1974 年に初版が登場した古くからある書籍であり,なおかつ今回で 13 版となる実に新しい書籍である。
 ヒトに限らず生命体は常に「変化」をしている。いや,「変化」を続けなければ存続が危うくなる。この「変化」というものは生命体に限らず,企業や組織にとっても存続のためには不可欠な要件である。実際,老舗といわれている企業ほど,常に最先端を追求しており,柔軟な対応や変化ができなくなったときには,その先の存続が危うくなる。
 しかし一方で老舗が老舗たる所以は,変えないことは変えないという頑なな面も持ち合わせているところにあろう。確固たる変わりなきことを守り,変わるべきことについては果敢に挑戦していくという姿勢が存続の要件であろう。これは,生命体という個体,企業や組織という集団に限らず,人知の集積である知識体系についても演繹できうる考え方であろう。
 フィジカルアセスメントに関しては,歴史という篩に耐え確立している古くからの手技・技能を維持し伝承する一方で,各種ガイドラインなどの整備やアップデートなど,主に思考過程の共有化のために不可欠となるものを刷新し続けるという不断の努力も不可欠である。守るべきことを守りつつそれに甘んじることなく進化を続けていく必要がある。本書が 50 年近くにわたる歴史的評価に耐えつつ,なおかつ弛まぬ改訂を頻繁に繰り返していることがそれを物語っている。
 本書では,今回の改訂でもこれまでの改訂を経て確立されてきた項目や記載方法を維持継続し,変わらぬ伝統を守り通している。その一方で,(1)編著者を 2 名から 4 名へと編集体制を強化し,(2)最前線の知識体系を提供できるように査読者の刷新を図り,(3)12 版では 20 章構成であったものを新たに 7 つの章を追加して 27 章とすることで綿密に構成を改良し,(4)各種ガイドラインを新たに取り入れるとともに最新版とし,(5)文中の重要語をわかりやすく表示し,(6)重要事項を「チェックリスト」として新設し,(7)補足としての Box の利便性を向上させる,など各所にわたるさまざまな刷新が行き届いている。
 「変化」は必ずしもプラスに働くだけとは限らないが,まずは挑戦をしてその「変化」についての評価を受けることが不可欠であり,そのうえで条件に適い時代に適合したものを次へとつなげていくことが重要であろう。原書 5 版から本書を変わらず愛読する者としては,原書の編集陣や著者らの,変わらざるべきことを死守する忍耐力と現状に甘えないチャレンジ精神にいつも驚かされるばかりでなく,それらを広く世に問う姿勢に敬意を払いたい。
 その「伝統」と「変化」を含めた最新の成果をわが国の多くの医療者の細心な目で吟味していただき,臨床実践の一助となれば訳者・監訳者・監修者・出版社としてもこのうえもなく幸甚である。わが国でも,医療専門職の間の共通言語として,本書がその橋渡し役を担うことを心より願っている。
監修者を代表して
山内豊明

2022-09-30

【正誤表】下記の箇所に誤りがございました。ここに訂正するとともに, 読者の方々に深くお詫びいたします。

855ページ 表23-11「足趾と足底の異常」
ニューロパチー性潰瘍の図
正しくは以下の通りです。

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