INTENSIVIST(インテンシヴィスト) 2025年1号

特集:酸塩基平衡,電解質異常に挑む



今回は,2015年の「内分泌・代謝・電解質」特集(Vol.7 No.3)から約10年ぶりの「電解質・酸塩基平衡」特集となります。

 電解質異常については,主にナトリウムとカリウム異常の補正に焦点を当てます。特にナトリウム異常については,対応に困ることが多い特殊状況下での補正にまで踏み込んだ内容とします。その他の電解質異常についても,一問一答形式でスペシャリストからの回答を掲載します。酸塩基平衡については,血液ガス分析によって代謝性アシドーシスや代謝性アルカローシスを確認したあとの原因診断の進め方を中心に,補正やStewart法なども取り扱います。

 本特集は,具体的な例題を用いて日々の臨床疑問を解決できるよう,より実践的な内容を心掛けて構成しました。ICUでの電解質・酸塩基平衡異常は,ダイナミックな循環・呼吸管理などに比べると,地味で,忙しいICU業務のなかでは対症療法で済ませてしまいがちな領域かもしれません。本特集が,楽しみながら実践できるようなきっかけとなれば幸いです。



INTENSIVIST0号(創刊当時の座談会の模様)はこちら




  • 「世界標準の集中治療を誰にでもわかりやすく」をコンセプトに、若手医師の育成や情報交換を目的として発足した「日本集中治療教育研究会」(Japanese Society of Education for Physicians and Trainees in Intensive Care=JSEPTIC)の活動をベースに、年4回発行。

  • 毎号1つのテーマを決め、最新のエビデンスに基づいて、現在わかっていること/わかっていないことを検証、徹底的に解説。施設ごとに異なる診療を見直し、これからの集中治療のスタンダードを提示する。

  • 重症患者の治療にあたる医師として最低限必要な知識を手中に収めるべく、テーマは集中治療にとどまらず、内科、呼吸器、救急、麻酔、循環器にまで及び、ジェネラリストとしてのインテンシヴィストを追求する。

  • 集中治療専門医、それを目指す若手医師をはじめ、専門ナース、臨床工学技士、さらには各科臨床医に対し、集中治療を体系的に語り、議論し、意見交換ができる共通の場(=アゴラ)を提供する。



 











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特定非営利法人 日本集中治療教育研究会




 



 



 



 

¥5,170 税込
責任編集:岡田 和也(東京都立墨東病院 集中治療科)・植西 憲達(藤田医科大学病院 救急総合内科)
ISBN
978-4-8157-2106-0
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1.巻頭言:対症療法では終わらせない原因究明と治療フロー
 岡田 和也 東京都立墨東病院 集中治療科

Part 1 ICUでの電解質異常に挑む
ナトリウム異常
2.低ナトリウム血症,実際どうやって補正する?:最近の研究結果をふまえた適切な治療方法
 桑野 公輔・川上 大裕 飯塚病院 集中治療科

3.さあ困った。特殊な状況でのナトリウム異常,どう対処する?:透析が必要な患者の場合
 岡田 和也 

4.さあ困った。特殊な状況でのナトリウム異常,どう対処する?:くも膜下出血患者の場合
 麥倉 慎・中川 俊 TMGあさか医療センター 神経集中治療科

5.さあ困った。特殊な状況でのナトリウム異常,どう対処する?:心不全患者の場合
 梶野 超生 奈良県総合医療センター 救急・集中治療センター 集中治療科

6.さあ困った。特殊な状況でのナトリウム異常,どう対処する?:肝硬変患者の場合
 梶野 超生 

カリウム異常
7.高カリウム血症,どう効率よく治療する? :重症・中等症・軽症,5 STEPを意識した治療戦略が重要
 小泉 三輝 京都医療センター 腎臓内科

その他の電解質異常
8.スペシャリストが答える困った電解質異常一問一答
 桑野 公輔・川上 大裕
 植西 憲達 藤田医科大学病院 救急総合内科
 岸本 勇将 横須賀市立うわまち病院 総合診療センター 救急総合診療部/横浜市立大学医学部 救急医学教室
 桂 欣宏 神戸市立医療センター中央市民病院 麻酔科・集中治療部
 瀬尾 龍太郎 神戸市立医療センター中央市民病院 救命救急センター

Part 2 酸塩基平衡異常の原因診断を極める
9.代謝性アシドーシスの存在がわかった。では,その原因は?:アニオンギャップ開大型代謝性アシドーシス
 冨永 聡・植西 憲達 藤田医科大学病院 救急総合内科

10.代謝性アシドーシスの存在がわかった。では,その原因は?:アニオンギャップ非開大型代謝性アシドーシス
 五島 隆宏・植西 憲達 藤田医科大学病院 救急総合内科

11.代謝性アルカローシスの存在がわかった。では,その原因は?:意識して診療にあたり,隠れた病態を見逃さない
 出口 慧人 諏訪中央病院 循環器内科
 玉井 道裕 諏訪中央病院 総合診療科

12.Stewart法ってよく聞くけど,実際どう使うの?:Boston法との比較,実践的な併用方法
 吉岡 晃佑 東京ベイ・浦安市川医療センター 救急集中治療科/練馬光が丘病院 総合救急診療科 集中治療部門
 片岡 惇 練馬光が丘病院 総合救急診療科 集中治療部門

【コラム】輸液製剤の酸塩基平衡への影響は気にしたほうがよい?:Stewart法とエビデンスの視点から適切な輸液製剤を選択する
 岸本 勇将・岡田 和也 

13.その酸塩基平衡異常は補正が必要? 実際どうやって補正する?:炭酸水素ナトリウムやアセタゾラミドを使いこなす
 野間 光貴・桂 欣宏 神戸市立医療センター中央市民病院 麻酔科・集中治療部
 瀬尾 龍太郎 

Part 3 JSEPTICクイズ―Intensivist誌連動企画
14.JSEPTICクイズ特別編:酸塩基平衡,電解質異常に挑む
 クイズ1 岡田 和也
 クイズ2 小泉 三輝
 クイズ3 冨永 聡・植西 憲達
 クイズ4 五島 隆宏・植西 憲達 
 クイズ5 野間 光貴・桂 欣宏・瀬尾 龍太郎

連載
■ え?知らないの?加温加湿器の使い方         
〈シリーズ構成:上岡 晃一 東京医科大学病院 臨床工学部〉
 加藤 孝昭 名古屋大学医学部附属病院 臨床工学技術部
■集中治療に関する最新厳選20論文
 田邊 翔太 松江赤十字病院 救急部  
 吉田 英樹 聖マリアンナ医科大学 救急医学

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